試乗 シーカヤック

ささ

2010年08月10日 08:10


ある岬沖で知り合ったカヤックフィッシャー・ダツリョクさんのご厚意で、氏の所有するシーカヤックに乗せてもらうことになりました。
タイプは、FRPで作られたリジットタイプ(上にカバーのあるもの)と、組立型のフォールディングタイプ(布張り)です。
この2艇を経験し、どんなことに気づくのでしょうか。


リジットタイプに乗ったダツリョクさんが沖で待っています。
波打つサーフを教えてもらった通りに私は漕ぎ出しました。


無理な力を必要とせず、意外なほど簡単に波打ち際を漕ぎ出します。
そして一気に沖へ。
すると不意に揺れはじめます。
海は朝の気象変化を受け、多少の波と風を伴っていました。
この時改めて「不安定な乗り物だったんだ・・」と再確認します。
そんな漕ぎだし始めに、一瞬でも不安を感じたのは良かったと思います。


それもつかの間、時間が経てば身体は自然と馴染んできます。
ダツリョク先生を置いて勝手に進み出す私はアブナイ。


ところが、カヤックは思ったほど進まないんです。
ボートでは簡単に到達してしまう距離も、手漕ぎではけっこう大変!

そのパドリングです。
ブレードでなるべく水を掴むように心がけていました。
腕で漕ぐのではなく、上半身をひねって背筋を使おうと。
だけど教えてもらったのは、もっと楽に漕ぐことで長時間続けられることの重要性。
なるほど。海の上でへばっては帰ってこれませんからね。
それからは、随分リラックスして漕げるようになりました。


(いろいろわかってきて調子こいてますが・・)

今回の試乗はKF(カヤックフィッシング)付きです。
ジギングロッドでしゃくるものの、下半身が固定されているため多少窮屈です。
ボートでは自由に動き回れますが、カヤックはそうもいきません。
流れやフネの回頭性を頭に入れた上で、いろんな管理が必要です。

また、風と潮であっという間に流されて、なかなか底が取れないケースがありました。
船底の形によって釣りに適したものと、そうでないものがありそうです。
釣りを目的とするなら、緩くてもいいのでキールがきちっと立ったもの。船体はある程度沈んで水の抵抗を受けるものが良さそう。ここの作りはけっこう重要みたいです。

最初に貸していただいたのは組立型のフォールディングタイプでした。
これはとても軽く、ほぼ浮いた状態で、底がフラットな形状です。
本来、ゆったり漕いで楽しむためのものです。





フォールディングタイプを満喫したところで、次は上にカバーのあるリジットタイプです。
快く貸してくれるダツリョクさんに感謝感謝。


だけど、ちょっと気になるのがコクピットのサイズ。
細い彼ならいいのでしょうが、ちょっぴり・・太めなワタシが入るものか。


波打ち際で少し浮いた状態から股ごしてしまいます。


両足を出した状態で、まずは安定した沖へ進みましょう。


そおっと沖へ・・


そおっと・・


そおっと・・


ダボン!
うへっ、したっ!
ゴボボッ・・
ぶはっ!

試乗会で沈です。
原因は足の出し入れ。
足を抱えながら行うわけですが、どうしても入り難いので、二本目の足を納めようとするときバランスを崩しちゃう。
体格とコクピットのサイズには注意が必要かも。

ならばこの機を利用し、セルフレスキューを試しましょう。
でも、なかなか再乗艇できません。
向こう側の舷に手を掛けるんだけど、どうしてもフネが起きあがっちゃう。
見かねたダツリョクさんがカヤックで来てくれて、2艇で行うTXレスキューを試します。
これは難なく再乗艇できました。

このあとワガママ言って再開。
何度となく沈を繰り返し、そのたび助けに来てくれて、もうダツリョク先生はフラフラです。  
再乗艇(セルフレスキュー)の見本まで見せてくれて・・ 
「何度でも練習していいよ」と言ってくれますが、ここで断念。

ワガママ言って、多くの収穫を得て、波乱の試乗会を終えることになりました。












シーカヤック試乗とその感想

・シーカヤックは微妙に不安定
・思ったほど速くは進まない。
・パドリングは力を抜いて長時間漕げる姿勢で。
・利便性はどうしてもボートの方が上。
・釣りに使うなら船底の形を選ぶ。
・自分にあったタイプが必要。
・求めるタイプは経験により変化していきそう。
・再乗廷は方法と練習。
・それでも目の前で起きるナブラや、魚と一対一に近い状況でのやりとりの迫力は
 代え難いものがありそう。


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