(やめなくて) よかったぁ・・

ささ

2025年03月17日 09:10



凪いだ長潮の日、潮汐の開きにより県南ではなくホームを選びました。少しでも流れのある方が有利ですからね。ところが大きな要素を見落としてしまいます。それは水温でした。



さて、ホームに出れば船がいません。これは釣れていないんだな、そう予測します。
そこでふと水温系を見れば8℃を指していました。10℃以下じゃないか。そういえば4月に入ってやっと10℃を上回るんだった。なるほど船が出ていないわけです。こりゃまったく厳しいぞ。そう覚悟しました。



そこでいつものフィールドをやめ、深場に向うことにしました。この状況なら水温の安定しているところにしかチャンスはないはず。そう判断したからです。
たどり着いたその場所には漁船が数隻いてくれました。これならいけるかも。失意が淡い期待に変わります。
まずは等深線を見ながら思うラインを流します。しかし反応がありません。めげずにコースをずらしながら繰り返し何時間も流します。それでも反応がありませんでした。



これはまいった。潮止まりまであとわずかです。この渋さを受け、目的はボウズ逃れに変遷します。もう調査どころじゃない。過去に結果の出たトラフグポイント、オコゼポイントと渡り歩きます。が、アタリ一つありません。
気が付けば潮止まりを過ぎていました。もう手がありません。ここで終ろう。あきらめて帰港することにしました。



ちなみに今日はベタ凪です。ハンマーをかっ飛ばすのが心地いい。
そこでふと思います。この先にソゲポイントがあったなと。ならば飛ばしがてらに寄ってみるのもいい。気まぐれに調査することにしました。
このソゲポイントは人口漁礁で水深20mのシャローです。万万が一にも釣れることはあり得ないけどね。そう斜に構えながら流します。



するとコココ・・。なんとアタリです。ええっ!こんなシャローでまさか!!。
あまりの驚きと千載一遇のバイトにフッキングをカマす勇気がでません。その代わり電動を全開にします。バレる前に巻き上げてしまいたいからです。しかし浅場ゆえグングンと引きが強く、見ればドラグも出ていません。これでは口切れしてしまうとあわててドラグを緩めます。それでもロッドをたたくので更に緩めました。もうテンションはゆるゆるです。



おまけに取り込むのにも苦労しました。早くケリを着けたいとあせってネットをつき出せば、届かないんですよ。鯛がネットに近づいてはくるっと離れ、もう一度近づいてはくるっと離れます。右手にネット、左手にはロッドでリールハンドルを巻くことができません。おまけに高く掲げたロッドを下げるとラインテンションが抜ける恐れまであります。
「あ”あ”~~~なしこげなるんかえ!!」
本日、貴重な魚を前に叫ぶことしかできないのです。




そんな理不尽な展開に慌てふためいたものの、魚はついにネットイン。手にしたのは45cmのピカピカな真鯛でした。まぁ大きくはないけれど、慌てたぶん安堵の言葉が口をついて出ます。
「(魚が出て) よかったわぁ・・」。
「(ブログの格好がついて) よかったわぁ・・」。
「(やめなくて) よかったわぁ・・」。
繰り返し繰り返し出るのでした。



ということで。
振り返れば水温の低さに半ばあきらめの釣りでした。それが最後の最後に釣れるとは。それもシャローでです。信じられないことがあるんだなぁと、喜びながらもあっけにとられるのでした。







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