ナガさんと沖縄の釣り

ささ

2014年12月04日 09:10


11月の終わりに沖縄に来ました。理由は士業の協議会が行われたからです。この機会を利用し、同じハンマー仲間のナガさんにお世話になりたい。無理を承知で打診したところ、ナガさんは快く受けてくれました。


そして、ここはコザです。現在の沖縄市。研修日程が終わり、那覇市から移動してきました。時刻は夜中の2時半。床に就くのがはやく、もうから目が覚めています。時間をもてあますので、夜のコザを散策しました。中・高校生らしき少年らがたむろっていたり、アメリカ兵に侍る女性が通り過ぎたりと、沖縄の一部を感じることができました。なかでもコザは特別なんだそうです。



腹が減ったので、深夜のソーキそばでも。







さて、夜が明けました。
6時半にナガさんが迎えに来てくれ、一路契約港へ向かいます。ここは大きな湾の入り口。ど干潮のため、ロープを使ってランチングします。




いよいよ出航です。心配された雨は小降り。風は強めですがそのうち治まる見込みです。
ブログを通して憧れた沖縄の釣りが始まりました。ワクワクがとまりません。
スプレーを浴びようが今にも踊り出したい気持ち。伝わりますか?

「ヤッホ~!!」






20分くらい走ってポイントに着きました。ここは湾の中央。水深はどこまでも6mで、ところどころ密集してリーフが存在します。その水深は2mほど。ここをキャスティングしながら流していきます。
透明度が高いので、珊瑚礁が手の届くところに見えます。深度警告音が鳴りっぱなし。ボートオーナーにはかなりスリリングです。

釣り方は、流れていく方向にバイブレーションをキャストし、2mのうち中層を早まきでリトリーブします。流れでボートがルアーに近づくので、差し引き強めのバイブレーションが合っているようです。









そしてナガさんがキャッチ。ナイスサイズのタマンです。ハマフエフキのこと。ダイビングでしか見たことがなかった魚。ネットインしたタマンをナガさんは誇らしく見せてくれます。
「これかぁ~」
憧れたリーフでのキャスティング。そして本命のタマン。
私のお目めが星のようにキラめいていた事は言われなくても想像できます。「自分もこれを釣りたい!」 欲とやる気が一挙にあふれ出ました。






しかし、簡単にはいかないんですよね。
リスクを冒してでもタマンが釣りたいと、借りていたラパラCDからマールアミーゴのバイブレーションに交換してもらいます。
この釣りはレンジが大切だと判断した私は、キャストし、着水したら1.8m分カウントダウン。そして浮き上がりを抑える程度のスピードでリトリーブ。ある程度浮いてきたと判断したらまた沈めます。借り物だからロストしちゃマズイなんて気持ちはもう微塵もありません(笑)。細かくレンジ調整をしながらリーフの上を引いていくと・・
「ククッ!!」
おっ、アタリか。しかし待てよ、先ほど海藻をバイトだと勘違いして大騒ぎしたばかり。ここはティップを空に向けアタリを聞きます。するとピクピクと震えている。よっしゃ~!! と巻き始めた途端、根に潜られちゃった(汗)。場所は珊瑚礁の上です。どうにもなりません。仕方なくラインブレイク。「惜しい・・」そう言ってくれたのはナガさんでした。キャプテンとしてどうしても釣らせたい構えです。ならば、この気持ちに答えない私ではありません。一度はお断りした当たりルアーを厚かましく借りることにしました。





そして場所移動を繰り返します。この広い湾の中をナガさんはかなり調査したみたい。魅力的な岩礁群を次々と回っていきます。釣らせたい気持ちが伝わってくるんです。
よぉし、やるぞぉ~!!




ここは何度目かのポイント。濁りが少ないのかな? 白い底砂と岩礁帯の切れ目がよく分かります。





そして、遂にヒット!!
本命のタマンです。型は小さいものの(苦笑)、「カン!」っていうひったくるようなアタリには驚かされました。これが60cmにもなるっていうんだから魅力的なターゲットです。なんかすげー嬉しい。これが憧れていた釣りだったんですね。こりゃハマるわ。





そのうち風も収まってきたので、少し沖に出ます。水深は27mから浅場に向かうカケアガリ。ここはナガさんのスロータックルを借ります。
メタルウィッチにジガー1500番。ジグは私が持ち込んだスロージグの100gです。
ロッドの印象は柔らかく素直な感じ。若干浅めであることから1/2ジャークで巻きあげ、その後ロングフォールにコンビネーションさせます。




すると、ノンキーを操っていたナガさんに来ました。ヌルヌルなヤガラ君です。九州では赤が多いのですが、沖縄では白のようです。



続いてアカハタ。さすがパターンを習得されているようで、次々と掛けていきます。そんなナガさんを見ていると、充分に自分が釣った気持ちになれます。

ところが夢のような時間はあっという間に過ぎ、予定の時刻が迫ってきました。ここは想いを引きずらず、スカッと区切りを付けるのが良さそうです。そう自分に言い聞かせ、これから凪ぐ方向にある海を後にしました。名残り惜しかったです。







そして帰りの途中、腹ごしらえをします。ナガさんにお願いしたのは地元のお店。ここは「パヤオ直売店」という魚市場の中に併設してある食堂です。見れば、アオブダイなど特有の魚が列んでいます。そして注文したのが「バター焼き」。なんと出てきたのは私が釣ったタマンでした。ちょうどサイズも同じくらい。これは興味津々です。そして半分は心配・・
ところが、食べたタマンは驚くほど美味しかったです。白身魚で癖がなく、からっと揚げたところをバターで炒めている感じ。あまりに美味しかったので、小骨の先までバリバリと食べました。国際通りのステーキなんかより遙かに美味しいです。最高の食事となりました。



               



振り返れば、事前の天気予報はまる一日、本降りの雨でした。だから準備したタックルは持ち込みませんでした。ところが着いてみたら、風は強いけれどもカッパを着ればできそうだと言います。そこまでしてくれるナガさんには感謝しても感謝しきれません。
では、なぜそこまでしてくれるのでしょうか。ナガさんの気持ちの温かさを含めなければ、それは、伺った人が誰だからではなく、釣りに対して一生懸命向き合っている姿勢が許したのだろうと思います。これが思う以上の力を生むことにつながったのではないでしょうか。

偶然、数日前にボートを手放した友人がいます。グループの中では兄貴的存在だったこの方は、体を壊し、仕方のない結果です。これはこれで人の持つ道ですから私も心から「お疲れさまでした」と伝えました。

だけど、いま、私は充分にボートライフを送れます。だったら、この恵まれた状況を十二分に楽しむことが大切だと感じるんです。
誰のためでもなく、たった一度の自分の人生のために、ボートライフは続きます。
ありがとう、ナガさん!

















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