(旧・過去ログ) 初めてサワラを釣る

ささ

2006年07月17日 00:00

2006.0717 小潮 南風7m 水温26°
今回は別府湾にボートを出した。こちらで釣りをするのは初めてである。
当日は天候が崩れに向かう境目で、出航に迷っていたのだが、同じくHHを出すK氏に連絡を取ったところ、「たぶん大丈夫だと思います」という答えを得た。
彼は、前日の予報に判断を任せず、気圧の前線の移動を数日前から予測し当日の天候を予測するという。私はその予測を半ば疑っていた。
というのも、天気予報で大分は朝から70%の雨だった。これは崩しようがないと思った。
ところがどうだ。当日は雨雲が所々あるものの、夏の強い日差しが顔を出す暑い一日となったのだ。私は驚きを隠せなかった。

朝の5時に目を覚まし、自宅を出たのが5時半だった。
この時間なら、別府湾に向かうのは楽だ。交通量が明らかに少ない。
私はスイスイと港まで車を進めることができた。
別府湾沖にボートを出す場合、ある2つの河口のスロープがあるという。
ポイントにより近いのは先の河口だ。私は地図を見ながらスロープを探した。
しかし、料金所を過ぎてたどり着いたそのスロープは私をがっかりさせるものだった。干潮時、明らかに岸壁が高く乗り降りしづらい。ましてスロープ先端は段差になっているではないか。
「これはダメだ」と、私はここを見限ることにした。
改めて料金所を戻り、もうひとつのスロープを目指した。

このスロープは、全幅が狭く、かつ中央に上架船用のレールが施されている。
通常は向かって右側を使うのだが、当日はインフレータブルボートが準備で占領しており、私は左側を使うことになった。
と言っても道幅は同じであり、初めての私には何の違和感もない。順番待ちをするより早く出た方が得だ。
ゆっくりトレーラーを水に沈める。
と、県北のスロープと角度が違うのか、トレーラーのタイヤハウスが水に浸かる頃には、自動車(X-トレイル)のリアタイヤが海水に浸かっているではないか。
かすかにタイヤをぬらす程度とはいえ、自動車の下回りの錆には気をつけねばならない。正直、ここも良いスロープとはいえない。
こちらの方々はここをよく使うらしいが、私は気の毒に思えた。

とはいえ、海は一級品だ。高鳴る気持ちを抑え、港をゆっくりと出た。
手前の川は水深が浅く、干潮であったことも重なり、船外機をギリギリにチルトアップして泥を巻き上げながら川の反対側を目指した。川の中央は浅いのだ。
徐行しながら進んでいると、沖から帰ってくるプレジャーボートが見えた。
それは向かって左側をやってくる。これをやり過ごしたあと、通常はこちら側を通るものなのかと私はその道を選ぶことにした。
向かうは別府湾を通り過ぎた先だ。

風は強いものの、波立つほどではない別府湾を一直線に進んだ。
まずLNGのバースを通り過ぎる。次に工場地帯を通り過ぎる。大在公共埠頭、日吉原カントリー、日立造船をすぎ、緑の5連タンクがある日吉原工業団地をすぎると、そこはもうポイントだ。
大分と佐賀関の境目に小さな町があり、その沖に掛け上がりの台のような瀬がある。
この場所には、すでに何隻かのプレジャーボートが釣りをしていた。
私はナブラを探しながら、まずは水深をチェックする。
水深30mからどのあたりで浅くなり始めるのだろう。
遠くの岸に、会館が見える。
近づくほどに水深が浅くなってきた。
6mほどのところで引き返すことにしたが、それでも岸からは十分に離れている。
よく見れば、波打ち際からかなり沖で波が立っている。ここはかなりの遠浅で、複雑な台形をした瀬なのだろうと想像できる。
さて、瀬の確認が終われば、あとはナブラを探すだけだ。
緑色の「青ブイ」を通り過ぎたころ、本日2つめのナブラを見つけた。
ベイトがボール状に固まっており、バチャバチャとボイルしている。
「これはもらった!」と、はやる気持ちを抑えてメタルジグをキャストした。
しかし、反応がない。
着水地点やリトリーブコースを変え、何度も何度も試すが反応してくれない。トップウオーターを試しても同じだ。
よく見ると、エサとなるベイトの小さいこと。ご飯にかけるちりめんじゃこのようではないか。虚脱感がいよいよ私を疲れさせはじめた。
ここは場所を変えることで気持ちを繋ごうと、スロープ方面に少し戻る。

日吉原工業団地の沖には、3隻の黒いタンカーが停泊していた。
ここを通り過ぎるとき、今までとは違うナブラを発見する。沸いている海面に魚がジャンプするほどのボイルだ。
今度で何度目のナブラ打ちになるのかわからないが、飛び交う魚に興味がわき、もう一度攻める気持ちがわく。
と、一投目でいきなりバイトだ。それも手応えがある。
二投目、のった!
クックッと首を振っている。
「あれ?シーバスかぁ??」
複雑な気持ちで寄せてくると、それは本命サワラだ。
「よし!」
気持ちに渇が入る。
ボートの縁まで寄せてくると、サワラはドラグを鳴らしながら下へと突っ込む。
これだ。ボートでの釣りで、これを求めていたのだ。
そう心をときめかせた瞬間、バレた。
シングルフックを結ぶ2本のザイロンがスパッと切られている。ワイヤーほどではないにせよ、まさかザイロンが切られるとは思わなかった。
とはいえ自作メタルジグは歯形でボロボロだ。
すぐにスプリットリング+トリプルフックへ替える。
バイトしてはバレ、バイトしてはバレが続く。
何が原因だろう。スレか口切れか。
そのうちガッチリ掛かった。
胸がすくほど楽しいやりとりのあと、待望のサワラをランディングした。

50cmオーバー。
見ればフックはエラのあたりに掛かっている。今になってアワセの弱さが原因かな?と思うが、これはまた試すしかなかろう。
そんなとき、清末氏からメールが入った。これからここに向かうという。
サワラがボイルしていることを伝え写真を送ると、私は見つけやすい場所にボートを移動させた。
もう少し続けたい気持ちもあったが、ボートを買う理由となった「バスロッドで小型青物を釣る」という目的が達成できた充実感をかみしめたかったのだ。
動力を落とし、流れにさまよいながら遅い朝食にかじりついた。満足感が体に染み渡る。
ほどなくK氏のHHが到着する。
係留ロープでクリート同士を結び、2廷を並べてしばしおしゃべりを楽しんだ。様々な情報交換をする。


そのおしゃべりもつきた頃、今度は2廷でバースへ向かおうということになった。
今度はシーバス狙いだ。
遠くから見るK氏のキャスティングのうまさが記憶に残る。ホームグラウンドでのバース攻めはとても慣れた感じだ。障害物の奥へルアーがきれいに入っていく。
いちいちコンクリートにぶつけている私とは全く違うじゃないか。
なんだか乗り切れない気持ちを抱えていると、彼は早々に見切りをつけ、沖の青ブイを目指すという。
もうこの頃には日も波も高くなっており、7時から釣りをしている私は今日の釣りに満足していることに気がついていた。
そのことをK氏に伝えると、彼は快諾してくれた。
私は遠慮せず、先に帰ることにした。

今回のポイント

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3.


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