久々岸ジギ
ボートで出る気はなかった。
次男に「今日は釣りに行かないのか」「いつも行ってるじゃないか」といわれ、岸ジギのポイント開拓をする気でいたことを思い出す。
午後3時に出発し、4時半に着く。 車をゆっくり海沿いに走らせる。潮目が近づくポイントはどこか。探しているうちに行き止まりにぶつかった。仕方がない。ここで釣ろう。
地磯に降りるロープがある。幾人も来ている場所だと知る。
歩きながらよい地磯を探し出す。先端に立つ。潮目は若干遠い。
キャストする。このために引っ張り出してきたウエダのロッド。9フィートでグニャグニャである。古いロッドだし、とにかく重たい。けれど思いのほか良く飛ぶ。28gのメタルジグ。着低は早い。遠浅のようだ。
中層までジャカ巻きで誘う。反応がない。ならばジャカ巻きのあとタダ引きしてみる。ジャカ巻きのあとストップで弾いて漂わせてみる。いずれも反応がない。
そこで10回ジャカ巻いた後カーブフォールさせてみた。すると着底と同時にククッと反応。外道のベラである。それでもパターンを見つけた。ジグが横になって沈んでいくのがいいのだろう。同じ誘いでカサゴをキャッチ。中にはティップをふるわせるが針がかりしない奴もいる。あまりに小さいのだ。そんな釣れるのはチビばかりなのに、不思議と嬉しい。笑いが止まらない。ジギングは船でも岸でもやっぱり楽しい。笑っているのはそういうことかな。少し違う気もする。
今年の春に長男が進学した。父親に電話が入る時は「お金の相談」だ。その時はやかましく怒るつもりでいるが、払えない父親ではいたくない。そのため貯金を始めた。知らず知らずのうちに、海に出ない理由を見つけては我慢していたのかもしれない。もちろんそんなこと息子は喜ばないだろう。当然だ。でも、親になれば順繰り順繰りなのである。今日はお金を使わず釣りができた。つまらない釣りかと思いきや、笑いがこぼれるほど楽しかった。よかった。
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