なんだ、凪ぎじゃねぇか!

ささ

2024年12月28日 09:00



2日前まで風速11mの予報でした。それが前日になって午前中のみ5mに下がります。この朗報を受け、急遽ボートの用意を始めたのです。ところが出発直前には強風になる時刻が早まっています。これでは実質2時間しか釣りができません。もし吹き始めが更に繰り上がったら・・沖に出てもひと流ししかできなくなります。釣り終わってボートを洗う手間を考えれば割に合いません。



そこで急遽サーフに切り替える決断をします。ウエーダーを持ち出しロッドを組み直してライフジャケットにルアーを詰め込みます。そして出発しました。
途中、ボートで出るはずだった海を眺めます。まだ暗くてよく見えません。そこでいろいろと考えるのです。サーフに変えてよかったのか・・と。ボートでできる時間は本当に2時間しかなかったのだろうか。もしや時化始めが遅れて時間枠が広がったりするのではないか?と。そんな迷いを抱えながらも、サーフを選んでよかったはずだと言い聞かせて目的地に向かいます。



さてサーフに着きました。沖を見て驚きます。
「なんかこら!、凪ぎじゃねぇか!!」。
怒りが思わず口を衝いて出ます。海は一面ベタ凪ぎでした。だからボートにすればよかったんだという、心に収めた思いが噴き出しそうになるのです。
裏切られたような歯痒さを振り切ろうと、腰下まで入り込んでキャストを始めました。薄暗いサーフを右に左に動き回るのです。けれどアタリがありません。ベイトが沖に離れたか。今日もオデコで終わるのか。ただただ地形と流れを読んでいるだけ。ついボケ~っとします。その時、ゴゴン!と振動が伝わりました。驚いてアワせます。魚だ!。



慌てて巻き始めます。次に考えるのはヒラメかどうか。でも首を振っています。なんだろう、バラしたくありません。自ら岸へ後ずさります。そのときエラ洗いです。「あ、シーバスか」。浜辺へ引きずりあげたのは55cmのセイゴでした。
久しぶりに釣ったなぁ。十数年ぶりです。もうサイズなんてどうでもいい。サーフで結果が出たんだもん。それにいつもと違う絵柄になりました。ブログ映えするはず。サーフを選んでよかったんじゃないか?。そう考えが変わります。現金な奴め。



さあ、がぜん欲が出ます。今度は更に広く動き回ろう。他にも回遊している奴がいるかもしれませんよね。すると、コン!というアタリです。でもつついただけ。これならと、ワームに変えてもう一度通します。すると改めて食ってきました。このあたりはソフトルアーのちからか。



同じく浜辺へずりあげられたのは更に小さく40cmくらいでした。とはいえサーフで日に2尾出るとは夢のようです。いい結果になったんじゃないか?。



一方で、もしボートで出ていればどうだったろうと今でも考えています。この日、ボートの目的は石鯛でした。その石鯛は釣れていたでしょうか。見慣れたヤズや真鯛に終わってはいなかったでしょうか。もとより渋い状況だったら・・無理を押して出た釣りは割に合うものだったでしょうか。そんなわかるはずのない答えをいつまでも問い続けるのでした。




ということで、サーフに立ってもなお、ボートかサーフかでうじうじと迷い続ける一日でした。
海を見れば未だ凪いでいます。ボートで出ていれば石鯛が釣れたのではと今も思いますが、サーフでは日に2尾釣れるなんて夢のようです。本命のヒラメじゃなかったけど、ブログの絵柄も新鮮になったし、サーフを選んでよかったのだと納得させるのでした。







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