夕方のサーフに着けば知らぬアングラーとご対面します。ここで釣り人と会うのは初めてです。
その人とは離れて波打ち際に立ちました。でも気になります。そこでチラチラと様子を見るものの釣れてる印象はありません。
海の色はど茶濁りです。今朝までの雨が影響しているのでしょう。そんな海況で始めますからアタリがありません。これ、釣れるのかな・・。
今回はロッドの初卸しを兼ねています。目的は重めのルアーを飛ばすこと。
その代表者「かっ飛び棒」です。
竿を振れば、
ブン!! と飛んでいきます。なるほど確かにかっ飛び棒でした。
それにしてもこのロッドは癖なく飛ばしてくれます。私のレベルにゃちょうどいい。
調子に乗って「ささリップレス」を飛ばします。むかしシーバスをやっていたころの自作。続けてオデコの広いタイプも試します。どちらもちゃんと泳いでくれるんですよ。
気がつけば海の印象が変わりはじめていました。明るくなっているのです。
また、底が透けて見えるようにもなりました。立っているのは払い出しポイント。両側から澄んだ水が流れ込んできたのでしょう。状況が好転したことを実感します。これはイケるんじゃないか。
そこで小型を手に取りました。これはシーバスを幾度となく掛けてきたもの。
時は薄暮。条件の重なりはこれ以上ない。いよいよ勝負です。
するといきなりバイト!。すぐさまフッキングをくれます。が、思いのほか巻き抵抗があります。
これはソゲではないとドラグをゆるめました。
すると思った以上にラインが出ていきます。
ゆるめすぎたのかと今度は締め直します。
ところが締めすぎてしまいテンションが掛かり過ぎてる。
こりゃ口切れしてはならぬと再度ゆるめようとします。
ここで慌てたのかドラグのつまみをつい回し過ぎてしまったのです。
一気にラインテンションが抜けます。反動で竿先が空振ります。
「
しまった!!」。
・・と同時にライン先の生命感が消えました。バレてしまったのです。
「
くそぉっ!」。つい声が出ます。静かなサーフに響き渡るのでした。
ということで。
思い返せば、他のアングラーより先に掛けて「しめしめ」「俺はやっぱり持っているな」などと図に乗ってしまった私。よほど嬉しかったのでしょう。
しかしバラしたくないという弱気な心がドラグに手を伸ばし、慌てた私はその通りバラしてしまったのです。海の神様がくれた偶然に自惚れ、その結果やらかしてしまったというわけ。
なんてバカなんだろうと自分に失望するのでした。
帰ってルアーを見ます。
ああ、やっぱ嚙まれてたわ。
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