「「JK‾」の担当に立候補する人はいますか?」と振られます。パレードの助手席に乗せる観光大使について、クラブ会長が事前に募集したのです。
「JK‾」とは言うまでもなく女子高生のこと。大分の観光大使も高校生を選ぶようになったか。
こんな魅力的な提案にもかかわらず周りの様子を見ていた私は、「立候補者がいない場合他の人に担当してもらいますよ」との知らせを受け慌てて手を挙げたのでした。
なぜって女子高生ですよ!?。ドキドキするじゃありませんか。「JK」の後に付随される「‾」の文字なんて気にすることもなかろう。
私の胸ははち切れんばかりです。
そんな気持ちで一人待機場所で待てば、参加リストになかったまつじゅんさんがいます。去年は山車に乗ってたっけ。「なんでここにいるの?」そう話しかけます。まつじゅんさんはニコニコと微笑むばかりです。はて・・。
そして気づきます。もしや私の横に立つ観光大使はまつじゅんさん?。人選した会長が笑っています。まつじゅんさんも笑っています。
やられた・・。今年の隠し玉「JK‾」とはまつじゅんさんのことでした。おっさんじゃないか。そしてこの不可思議な文字は彼にかかる企業名を文字ったものでした。
なんだよ、横に乗る本物のJKはどこに行ったんだよ!。ドキドキして寝れなかったんだぞ!!。
そんな悲しい現実を乗り越え、いよいよパレードの開始です。今年は例年以上に観客を見ておきたい。自分はパレードをしているのだという実感を心にとどめておきたいのです。
というのも、パレードに関わり始めたころは横に乗る観光大使ばかりを気にしていました。それが特別なことだと感じていたのです。まぁそうですよね。
ところがここ数年、観客に目が行くようになりました。
進むパレードに幼い子が手を振っています。おばあちゃんが微笑みながら手を振ってくれています。そんな観客に観光大使が手を振って応えるのです。
お互いが幸せな気持ちで手を振りあう。正に幸せの交歓です。このやりとりに加わることがパレードを実感することだと気づきました。
なので今年は私も手を振ってみます。ちょっぴりですよ。ちょっぴりでも手を振りあうことで、幸せの交換に加わりたかった。さらに笑顔を交わすことで観客と一体になれたと思います。私はパレードになりました。
ということで、七夕祭りオープニングパレードは終わりました。これまで私は観光大使を支えるための演出材料でした。でも今回、その枠をちょっぴり超えてみました。そしてパレードになることができたと思います。
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