ささBLOG

ロドスタが来た。楽しみに待っていた。
じつは購入に至るまでいくつかの紆余曲折を経ていた。オークションで程度のいいNAを見つけたところATだったりR車だったりした。知人から個人売買の紹介を受けたりもした。いい物もあったはずであるが、購入に向けた流れにはならなかった。

そして今回、不意に見つけたこのNC1を購入することになった。おそらく縁なのであろう。50年近く生きてきた私はどこか験を担ぐところがある。新しいオモチャを注文してはしゃぎたいところだが、ぐっと抑えていた。というのも、仮に運命の神様がいるとしたら、そのはしゃいでる者をいち早く見つけることだろう。そして嬉しそうにしている者に意地悪をするのではないか。例えば手続きを滞らせたり、場合によってはダメにしてしまうかもしれない。現に、先に紹介したNA8Cは、私が気持ちを抑えきれずにfacebookへ投稿してしまった。多くの友達から嬉しいコメントをいただくこととなり、ついはしゃいでしまったのだ。これが運命の神様に気づかれたのか、一度決まったはずのNA8Cは流れた。

そこで今回、このNC1について人に話すことを極力控えた。意地悪な運命の神様に気づかれないよう、なるべくおとなしくしてきた。途中、メルセデスを格安で引き取らないか?というありがたい話をいただいたりもした。が、誘惑には乗らなかった。神様が仕掛けた落とし穴に見えたからだ。当然維持する力もなかったろう。他にも細々した心配を抱えてはいたが、浮き足立つことなく身を潜めていた。すると事は独りでに進んでいったのだ。大切なものほどこう扱うべきなのかもしれない。



前置きが長くなった。
私はこのクルマに何を思うか。そして、どんな夢を重ねるのかである。

最初は子供をだしにして自分が遊ぶ道具としたかった。しかし今はどうだろう。オープンカーに乗って颯爽と走りたい気持ちは1割もないのではないか。いま私が思うのは、2人の息子に託す夢である。

大学生なのだから、長男には彼女を乗せて颯爽と走って欲しい。私が学生の頃、いくらアルバイトを重ねてもこんなスポーツカーを手に入れることはできなかった。そして、よい雰囲気のロドスタクラブに入って広い世代とふれあって欲しい。大学時代とは社会人になるための練習の場なのである。
いま高校生である次男には、長男の運転に便乗し、感受性が豊かな時をこのスポーツカーで楽しんでもらいたい。屋根を明け、夏の夜に都会を走るのはどうだ？好きな洋服を見に遠出するのはどうだ？だいたいこのNC1を一番気に入っているのは君じゃないか。

私はもうおなかいっぱいである。すでにロドスタを楽しんでいる。