2019年11月25日
ROCツーリング356(あの日の気持ちに会う)


いま走っているのは「諸塚山スカイライン」です。11月のツーリングテーマは「紅葉」。宮崎県北部にある山の尾根を縫うように走っています。
このスカイラインはメンバーであるコリンさんのリクエスト。数年前に走った印象がとても良くて、もう一度走りたいと申し出てくれました。

春のアケボノツツジや樹氷、5月の新緑もさることながら、秋の紅葉は圧巻です。
色とりどりのもみじを中心に、走る姿を鮮やかに彩ってくれるのです。

数年前に走ったコリンさんも同じ気持ちだったのかな。
彼の当時の気持ちに思いを馳せながら走って行きます。
時の流れの早い現代では、数年前はもう「ひと昔」。コリンさんがあの日の気持ちに会えるといいな。そう思って走るスカイラインでした。

途中、景色のいい場所でパチリ。
向こうには祖母山が見えます。
中に写るコリンさんも、なんだか満足そうでした。









さて、連山の稜線を降りてきました。ここからは観光。宮崎県の高千穂町です。


最初の目当ては「トンネルの駅」。高千穂町の物産館です。
敷地内のトンネル貯蔵庫では、焼酎の原酒を熟成させていました。

焼酎の物産館ですから、もちろん試飲もできます。
美味しそうな焼酎が並んでいますよね


ただし、「運転される方の試飲はお断り」。
当然です(涙)。

表では、1990年にCMとして使われた「はじめ人間ギャートルズ」の立て看板がありました。
ここはすかさず軍曹とパチリ。
とっつあんはエライ!! (参考まで)

さらに南に下っていきます。
途中、神門神社・西の正倉院・百済の館に寄ります。


まずは「神門(みかど)神社」です。
昔、朝鮮半島の「百済」から王族が日本に亡命、日向の国に漂着したとする伝説があるそうです。その王族らが向かったのがこの宮崎であったというのです。加えて、追手の矢に倒れたこの王を祀ったのも神門神社であるといいます。
一方で、これを単なる空説と唱える意見もあります。が、神門神社には奈良の正倉院と同一の古い鏡24面があって、単なる空説とはいえないとも評されています。



次に、神門神社に寄り添うように並ぶ「西の正倉院」です。
奈良にある「正倉院」のレプリカ建築で、宮内庁が所蔵する原図により忠実に再建されました。



レプリカ再建の理由は、先の正倉院に保存されている、王族の遺品とされる鏡と同一品がここ美郷町で保存されていたからで、この「西の正倉院」は細部まで忠実に再現されたそうです。
共通するのは「百済の鏡」ですね。


三か所目はその百済。「百済の館」です。
百済の王都に建つ「客舎」をモデルに、日韓交流のシンボルとして造られました。
瓦や敷石は韓国から取り寄せられ、極彩色の丹青(タンチョン)は本場韓国の名工によるものだそうです。


館内には、百済時代の国宝・重要文化財のレプリカが数多く展示されており、百済文化の足跡も詳しく紹介されていました。

ということで。
「神門神社」「西の正倉院」「百済の館」は、昔の鏡を基に密接にかかわっていました。そんな連なる歴史に触れることができて、とても新鮮な思いです。「絶好の諸塚山スカイラインを走る」というメインテーマを支えるにはとても魅力的な観光でした。
他のメンバーも、「ツーリングで連れて来てもらうからこそ経験できることだ」と言って喜んでいました。
ホント、そうなんですよね。

そして延岡を発ったのが午後4時だったかな?
途中、西に夕陽が沈んでいきます。
こうやって夕陽を浴びていると、夕方まで遊べていることに贅沢さを感じます。明日の準備をしなくちゃならない時間を遊んでいられるわけですからね。
帰り着く頃は夜でしょう。
今回も遊び尽くして、いい時を過ごしました。

Posted by ささ at 09:10
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